今季の選手の起用法2018(8)~外国人選手の起用法~

◎今季の選手の起用法2018(8)~外国人選手の起用法~

毎年恒例の企画「今季の選手の起用法」、2018年バージョンの第8回。近年は外国人選手の成否が勝敗を大きく左右するといっても過言ではありません。しかし、今のカープの強さがあるのは、若手がしっかり育ち、そこに外国人選手が見事に融合し、最大限の効果を生み出しているといえます。戦力の穴を埋めるだけでなく、今ある戦力をさらに層の厚いものにしてくれているのです。そんな外国人選手の今季の起用法を考えてみましょう。

まず、今季のカープに所属している外国人選手の昨季の成績を振り返ってみましょう。

【投手】
ジョンソン投手
13試合 6勝3敗0S 76.1イニング 被安打79 四死球27 奪三振53 自責点34 防御率4.01

ジャクソン投手
60試合 2勝2敗1S 62イニング 被安打43 四死球20 奪三振55 自責点14 防御率2.03

カンポス投手
新加入

【野手】
エルドレッド選手
116試合 334打数91安打 27本塁打78打点 58四死球111三振 0盗塁 打率.265

バティスタ選手
61試合 125打数32安打 11本塁打26打点 16四死球44三振 0盗塁 打率.256

メヒア選手
9試合 14打数3安打 0本塁打1点 1四死球4三振 0盗塁 打率.214


現時点では投手3、野手3の計6人の選手がカープに所属しています。1軍に登録できる外国人選手は最大4人まで、しかも投手、野手に一方的に偏ってはならず、もし最大の4人を登録するならば、投手3・野手1、投手2・野手2、投手1・野手3という組み合わせにならなければなりません。

近年のカープを見てみると、25年ぶりの優勝を決めた2016年の場合、投手2・野手2でスタートしたものの、中継ぎ陣の層を厚くするために、投手3・野手1という組み合わせである期間が最も長くなりました。中継ぎ陣の層が厚めにしたことで、試合中盤以降の戦いの中で、投手の継投にゆとりと幅を持たせることが出来ました。一方で2017年は投手2・野手2という起用が中心となりました。そこにはバティスタ選手の台頭も大きな要因としてありました。

では、今年はどうなるでしょうか。

やはり基本線は投手2・野手2という組み合わせになるのではないかと思われます。しかし、戦いを重ねる上で必要に応じて、投手の方に厚みを持たせる可能性は十分にあるでしょう。

まず投手ですが、ジョンソン投手は先発の柱であり、しかも貴重な左でもあるだけに、まずは当確でしょう。残る1枠を実績十分のジャクソン投手とカンポス投手で争うことに。カンポス投手は現時点で、コントロール、球威ともに評価が高いようです。実戦の中でも使えるとなると、中継ぎの層に厚みを持たせるために、3投手とも1軍での起用…その可能性も十分にありそうです

野手はバティスタ選手とメヒア選手が攻守両面でどこまで成長を見せるかがカギでしょう。キャンプ、オープン戦を通じて結果を残せば、ひとまずエルドレッド選手は2軍で待機し、ドミニカ勢の2選手を1軍で起用するということもありそうです。しかし、長いシーズンを通して考えると、1軍で年間通じて戦った経験のない2選手。だからこそ、彼らを支えるエルドレッド選手の存在感は欠かせません


昨シーズンに引き続き、5選手が今年もカープでプレーします。新しく加入したのはカンポス投手のみという状況なのは、起用する側からすれば、戦力としての計算が立つというメリットがあります。昨年の実績から考えると、1軍の外国人選手は投手がジョンソン投手、ジャクソン投手、野手がエルドレッド選手、バティスタ選手というのがベースになると思います。

しかし、今シーズンに関しては、カンポス投手がどのくらい戦力になるか、メヒア選手の成長度合いはどうか…この2点が未知数であると言えます。また、昨年は中継ぎ陣に50試合以上登板した投手が5人もいたことから、長いシーズンを考えると、層を厚くしておきたいところでしょう。守り勝つ野球を目指すなら、野手よりも、投手を厚めにしておきたいでしょうし、実際、現状では野手に比べると投手はまだ手薄な印象があります。そのため、長いシーズンでは外国人選手の起用を投手3・野手1と投手を厚めにする可能性も出てくるでしょう。

今シーズンも外国人選手がチームの選手層に厚みを持たせてくれる存在となってくれると思います。ジョンソン投手は昨シーズンからの巻き返しに、バティスタ選手、メヒア選手は成長ぶりに期待するとともに、カンポス投手は中継ぎ陣にとって大きな戦力になるのではと楽しみな存在です。さらに、春季キャンプでは1軍メンバーとなったフランスア投手らドミニカからの練習生がどんなピッチングを見せるかによって、外国人選手起用にも大きな変化が生まれそうです。


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初の紅白戦…投手陣は「四球が命取り」

◎初の紅白戦…投手陣は「四球が命取り」

日南での1軍春季キャンプも最終クール。いよいよ紅白戦が行われました。実戦形式の中で、果たして今までの練習の成果をどこまで出すことが出来るか…やはり実戦で発揮できてこそ、戦力となれるのです。沖縄への切符をつかむことが出来るか、今日の紅白戦は若手にとって、大きな関門でもありました。だからこそ、このプレッシャーを打ち破れる若手に1人でも多く出てきてほしいところ。

そんなこの日の紅白戦を見ていると、現時点でどの程度戦力となれるか、そして現在の調整ぶりがはっきりと分かったように感じました。この日、マウンドに上がった5人の投手の中で、最も良かったのは白組の先発・高橋昂投手でしょう。確かにヒットを打たれるシーンはたびたびありましたが、それでも3回を投げて無失点に抑えました。自らの牽制から走者をアウトにしとめたこと、相手の暴走から何とか1つのアウトを奪えたこと…こういったことも重なりましたが、何とゼロで乗り切りました。

そんな高橋昂投手を見ていると、ストレートの球威は、今の時期にしては素晴らしい伸びがあったと思います。だからこそ、時おり織り交ぜる変化球が威力を発揮しました。3回を投げ、4本のヒットを浴びたものの、何とかゼロで抑えたところにマウンド度胸を感じました。

その他の4投手については、四球から失点を重ねてしまいました。それは大きな課題でしょう。ただ、紅組先発のアドゥワ投手は2回まで完璧なピッチングを見せました。緩急を上手く使ったピッチングを見せましたが、打者が一巡して、ランナーを出したときにどうか、そこが課題でしょう。

高橋樹投手は昨年もそうでしたが、2イニング目が大きな課題。1イニング目はしっかりと抑えられるのですが、今日も2イニング目に丸選手に四球を与えたことで、ピッチングの幅が狭くなったような気がします。ただ1イニング目は素晴らしかっただけに、ここからどう次のイニングへつなげていくか…中継ぎであれば、十分戦力となる印象はあっただけに、次はどうステップアップするかが注目されます。

オスカル投手は磯村選手、菊池選手に引っ張られて1点を失いました。右打者にとっては、非常に打ち頃なのでしょう。堂林選手の打球も芯を捕らえていましたが、何とかサードゴロに抑えました。ただ田中選手、松山選手という左打者を何とか抑えました。左打者をしっかりと封じることが出来るかが、1軍戦力へのカギとなります。その点では、左打者をしっかり抑えることが出来ただけに、次へのステップにつながったと思います。

この日のカープ投手陣は四球から崩れるケースが目立ちました。四球を出すことをあまりに考え過ぎてもいけません。そこが難しい部分でしょう。そこをどう乗り切るかとなれば、自分自身の中で、決め手を作ることだと思います。アドゥワ投手も、高橋樹投手も、オスカル投手も、外角低目へ見事にコントロールされた球を投げ込むシーンがありました。それを2ストライクを奪った状態の中で投げ込めるか…そこだと思います。それぞれに良い球もあっただけに、全体的な配球の中で、外角低目をズバッと突けるだけの度胸が出来るか、次のマウンドではそこを存分に見せてほしいと思います。


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春季キャンプ、メンバー決まる

◎春季キャンプ、メンバー決まる

19日、広島市内の広島城のたもとにある広島護国神社で必勝祈願を行った首脳陣。そして毎年、この行事の直後に発表されるのが、2月1日から12球団一斉に始まる春季キャンプの参加メンバーです。もちろん全員参加なのですが、1・2軍ではキャンプ地が異なり、どちらのキャンプに参加するのか…それが発表されました。そのメンバーは以下の通りです(敬称略)。

【1軍】
・投手
九里、大瀬良、今村、岡田、野村、中崎、薮田、中田、一岡、高橋昂、塹江、藤井晧、ジョンソン、高橋樹、
アドゥワ、戸田、辻、オスカル、ジャクソン、中村祐、カンポス、フランスア
・捕手
会沢、石原、磯村、坂倉
・内野手
上本、田中、安部、堂林、新井、菊池、庄司、美間、西川、メヒア
・外野手
丸、下水流、野間、松山、鈴木、バティスタ

【2軍】
・投手
福井、加藤、永川、横山、床田、ケムナ、飯田、山口、中村恭、長井、遠藤、平岡、
佐藤、岡林、藤井黎、佐々木、モンティージャ、タバーレス
・捕手
中村奨、白浜、船越
・内野手
小窪、桑原、エルドレッド、青木、木村
・外野手
岩本、赤松、土生、天谷、高橋、永井


まず注目は何と言っても新戦力。今年ドラフトでは育成選手を含めて9選手を獲得しましたが、高校生も大学生も、すべて2軍スタートとなりました。例年であれば、大学・社会人出身選手は1軍メンバーになることが多いのですが、今年は全選手が2軍スタート。今年はどの選手の素材型ということもあってか、じっくりと育成していこうというチームの方針が感じられます。

1年目には無理はさせない…しかし2年目以降になると、やはり期待は膨らみます。1軍メンバーには高橋昂投手とアドゥワ投手の2人が選ばれました。いずれも昨年は高卒ルーキーで、今年2年目の投手です。昨年の2軍でのピッチング、そしてフェニックスリーグ、秋季キャンプを経て、見事1軍メンバーとなりました。成長の度合いを1軍の首脳陣が自分の目で見てみたいという期待の表れでしょう。

そして、カープと言えば、近年は若手がどんどん伸びてくる環境があります。今年の1軍メンバーを見ると、塹江投手、藤井晧投手という、今年4年目を迎える同期の左右の両輪。辻投手は育成からはい上がり、150キロを越えるストレートが魅力。高橋樹投手は3年目で、先発の一角に入ってきてほしい素材。坂倉選手は1年目からウエスタンリーグ2位の打率を残し、美間選手は右の長距離砲として注目されます。楽しみな若手が、ひとまず1軍メンバーに選ばれました

最後に…やはり気になるのが左腕。昨年から今年にかけて、左腕の補強がまったくなかったカープ。懸案の課題であったはずの左腕ですが、補強がなかった…しかし、このメンバー発表を見て分かりました。なかなか有力な左腕が獲得できない状況ではありますが、だったら自分たちで育てようということなのでしょう

1軍メンバーにはフランスア投手、2軍にはモンティージャ投手という2人のドミニカアカデミー出身左腕が加わりました。昨年はバティスタ選手、メヒア選手が一気に支配下登録を勝ち取りましたが、今年はフランスア投手、モンティージャ投手という2人のドミニカの星が、キャンプ、オープン戦を通じて、もしかしたら育成、ひょっとしたら一気に支配下。そんな形でカープの穴を埋めてくれるかもしれません。キャンプでどんなピッチングを見せるか、要注目です!


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12月15日の契約更改~丸選手、2億円突破~

◎12月15日の契約更改~丸選手、2億円突破~

佳境に差し掛かってきた契約更改。主力クラスになると、連覇したこともあって、大幅アップ続出です。そんな今日の契約更改の結果は?(金額は推定)


丸選手 2億1000万円(7000万円アップ)
九里投手 3800万円(1600万円アップ)


丸選手がついに年俸2億円を突破しました。今年のカープの野手陣の中では、最高の評価となるのではないでしょうか。最多安打、ベストナイン、ゴールデングラブとタイトルを獲得し、さらにセリーグのMVPも受賞しました。4年連続となる全試合出場を果たし、打率はセリーグの打率ランキングで5位となる.308、23本塁打、93打点もキャリアハイの成績でした

打っても、走っても、そして守っても、すべてにおいてカープの野球の中心的存在だった丸選手。カープで2億円以上の年俸となったのは、昨年の黒田投手以来であり、野手に限定すれば、2007年の前田智選手以来となります。そういえば、丸選手自身も入団当時の目標は前田智選手であり、その相手を硬直させるような眼光が光る打席での鋭い目つきに憧れを抱いていたと語っていました。その憧れの存在に匹敵する年俸を手にすることになりました

丸選手といえば…どうしても気になるのは、来季、順調にいけばFAを取得するということ。ただ、今はそんな先の話よりも、チームの日本一の実現でしょう。この2年、日本シリーズ、CSと悔しい思いをしてきました。おそらくこのままいけば、カープでは最高年俸となるでしょう。その責任の重みもひしひしと感じていると思います。その責任を感じつつも、自分自身をレベルアップさせ、今までどおりやっていくだけ。チームの中心にいること、その責任を感じながら、丸選手らしさを存分に出してほしいと思います


そして九里投手。今シーズン、開幕から先発ローテーションの一角を務めましたが、シーズン中盤に中継ぎに転向。その後は中継ぎを中心に、ローテーションの谷間や離脱者が出れば先発に回るという、フル回転の働きで、自己最多の9勝(5敗)の成績を残しました。チームのセリーグ連覇に大きく貢献したことが大幅アップにつながったのでしょう。

先発に中継ぎに…となると、昨年は7勝を挙げたへーゲンズ投手がその役割を担っていました。しかし、今シーズンは不振のため、勝ち星なしに終わりました。九里投手は昨年で言えばヘーゲンズ投手の役割を担い、その穴を見事に埋めてくれました。先発も中継ぎもこなせるというのは大きな持ち味です。ただ、九里投手自身は先発へのこだわりが強いようです。自分自身を目標をかなえるためには、先発として首脳陣にアピールして、掴み取ってほしいところです。


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中村亘選手に戦力外通告

◎中村亘選手に戦力外通告

ドラフト会議も終わり、まずは来季以降に向けて有望な若手の補強を進めているカープですが、第2次戦力外通告期間となっている30日、中村亘選手と来季の契約を結ばないことを発表しました

中村亘選手は2009年の育成ドラフト2位でカープに入団しました。横浜商大高校時代はパンチ力ある打撃と強肩でプロからも注目される存在でしたが、カープには入団テストを受けたことがきっかけとなり入団しました。その後は四国アイランドリーグに派遣されるなどでじっくり育成し、2015年オフに念願の支配下登録を勝ち取りました。実に6年かけての支配下登録となったのです。

しかし、その後2年間、なかなか1軍に昇格することは出来ませんでした。今シーズンはウエスタンリーグで37試合に出場し、打率.250にとどまりました。今季のルーキー・坂倉選手の成長もあり、ウエスタンリーグでも出場機会は減少しました。さらに先日のドラフト会議で地元・広陵高の捕手・中村奨選手の交渉権を獲得出来たことも、戦力外通告への追い風となったようです。

今年のドラフト会議では4~5名程度を指名見込みとされていました。しかし、思っていたよりもリストアップしていた選手が残っていたためか、6名の選手を指名しました。おそらく最低でも1人はさらなる戦力外通告を受けるのではないか…そう思っていました。

中村亘選手は育成選手としての期間も長く、打撃では調子が良いときは立て続けにヒットを放つなど、成長ぶりも見受けられたのですが、なかなか今の捕手の戦力、さらには坂倉選手の台頭や中村奨選手の加入となれば、来季はより一層、チャンスはなくなるだろう…支配下登録されても、なかなか1軍昇格のタイミングが合わないまま、若手の台頭に押し出されてしまったという印象です。一度でも1軍で見てみたかったのですが…


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