カープ10大ニュース2015(最終回)

◎カープ10大ニュース2015(最終回)

年末恒例企画「カープ10大ニュース」。今年のカープを振り返って、インパクトのある話題を10個、私KUNIが独断で選んでみました。今日はいよいよ最終回。9個目と10個目、ラスト2ついってみましょう。

(9)マエケン、大リーグ挑戦へ

2013年のオフ、契約交渉の席でエース・マエケンは初めて、球団に大リーグに挑戦したいという自身の意向を伝えました。しかし、そのとき球団は、いきなりポスティングシステムを利用しての大リーグ移籍を拒否しました。チームとして悲願の優勝、そしてマエケンがエースとしての活躍をして、ファンから後押しされる形で送り出したい…その意向から、確かにその年、16年ぶりのAクラスに輝き、初のCSにも進出しましたが、機はまだ熟していないという判断でした。

昨季オフ、チームは2年連続のCS進出。しかし、最終戦で地元CS開催の権利を逃し、その試合の先発はマエケン。昨季のマエケンは11勝を挙げたものの、シーズン終盤の勝負どころで、ことごとくチームに勝利をもたらすことができなかった…オフの契約更改の席で、改めて大リーグ挑戦の意向を伝えましたが、その年のチーム、そしてマエケン自身の成績を見ても、「まだそのときではない」と見送りました。

そして迎えた今季、マエケンはエースとして自身最多タイの15勝をマークし、最多勝のタイトルを獲得。さらにはゴールデングラブ賞、ベストナイン、そして沢村賞と次々とタイトルを獲得していきました。チームは3年ぶりのBクラスに転落しましたが、マエケン自身は十分に勝利に貢献しました。もっとチームとして機能していれば、十分、優勝できた可能性はあったでしょうし、そのエースに相応しい成績を残しました。

しかし、チームの成績まで求められていては、マエケン自身がエースとしての働きを十分にしたのに、それこそ海外FA権を取得するまで大リーグに挑戦できない…しかも、ファンの中にでも「大リーグで投げているマエケンを見てみたい」、「もう挑戦させてあげたらどうか」という声も多かったようです。その点では最も重要な「ファンの後押し」も十分にありました。球団側も、当然、順調にいけば来年国内FA権、再来年には海外FA権取得となることを念頭に置き、またあらゆる面で機は熟したと考え、ポスティングシステムを利用しての大リーグ挑戦を認めました

ポスティングシステムを利用することが、すなわち大リーグ移籍ということにはなりません。契約ごとですから、当然、まとまらずに来季もカープでプレーという可能性も少なからずはあります。決まるかどうかは分かりませんが、マエケンが夢への大きな一歩を踏み出しました。メジャーで投げるマエケンの姿…ファンとしては見てみたいと思いますし、いずれは遠い未来でも、黒田投手のようにまた戻ってきてほしいと願うばかりです


(10)主催試合観客動員、初の200万人突破

そして、今年のカープ10大ニュースの最後は、やはりこの話題になるでしょう。空前のカープ人気で、「カープ女子」という言葉も、今やすっかり定着しました。どこの球場へ行っても、スタンドの半分は赤く染まり、当然ながらマツダスタジアムは、一昔前のように空席ばかりが目立つということはなく、ぎっしり埋まるようになりました。

そして今年、ついにカープの主催試合の観客動員数が200万人の大台を突破しました。マツダスタジアムが開場した2009年に187万3046人という球団記録を作り、その後は右肩下がりとなりましたが、昨季はその記録を上回る190万4781人を記録。そして今年、昨季よりも主催試合は1試合少なかったにも関わらず、200万人を大幅に超える、211万266人。1試合平均にすれば、何と29722人と、3万人に迫る数字となったのです。

今季の優勝への期待度は非常に高いものがありました。黒田投手の復帰…まさにこれが最も大きな要因だったでしょう。しかも、新井選手も復帰し、優勝へ向けての戦力は十分に整い、24年ぶりの優勝がついに現実になるのではと期待が膨らみました。しかも、シーズン途中にはセリーグは全球団が借金生活という異常事態もあり、混戦だからこそチャンスがある年でもありました。

でも、チームは特に打線が何だかそんな周囲の期待に押しつぶされるかのように低迷。投手陣は奮闘しても、打線が時々しか応えてくれないという状況が続きました。開幕直後に7連敗を喫したことで、そこから再び貯金生活を取り戻すことはできず、セリーグ6球団の中で唯一、一度も単独首位に立つことなく、シーズンを終えることになりました。

観客動員数は飛躍的に増えたのに、チームの成績はそれとは反比例するかのように下降。しかも、シーズンオフも結局、首脳陣は新井打撃コーチが退団したのみで、トップは何も変わらず、しかも地元最終戦では何も語らず…。これだけの観客が集まった今季のマツダスタジアム。ファンは誰もが優勝を願っていますし、黒田投手や新井選手が再びカープに戻ってきてくれたのも、カープで優勝したい、そしてファンと一緒に25年間溜め込んできた憂うつを一気に晴らし、喜びを分かち合いたい…そう思っているからでしょう。

球団も今季の観客動員数200万人突破で、戦力を整える資金は十分にあるはずです。来季、そして将来的に「常勝軍団」になるための戦力をしっかり整えて、来季以降へ手応えのあるものにする義務があります。あらゆる方面で選手が大きく育ち、一流選手がたくさん生まれ、そしてチームが強くなっていくような環境を作ってもらわなくてはなりません。残ってくれた選手、応援しているファン…その期待に球団も全力で応え、一丸となって悲願実現を果たしてほしいと思います


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指標で見るカープ(1)

◎指標で見るカープ(1)

野球には打率や防御率などのような一般的な記録以外にも、選手を図る様々な指標があるとされています。新連載企画として、様々ある指標の中から、いくつかに的を絞って、2015年シーズンのカープを振り返り、来るべき2016年に向けての課題を考えてみようという「指標で見るカープ」。その第1回は、「XR27」と呼ばれる指標です。


「XR27」とは何か…計算式は非常に難しいので、それについては割愛するとして、ヒットの種類や四球、盗塁、併殺打などの各項目に特定の重みをつけて算出したXRという値を、(打数-安打+盗塁死+併殺打+犠打)の値に27を乗じた値で割ると算出されるものだそうで。簡単に言えば、1番から9番までその選手だけでオーダーを組んだら、平均で何点奪えるかというものを示した指標で、その選手の得点能力を測る指標となっています。

プロ野球を見ていると、誰でも一度は考えることではないでしょうか。新井選手が調子が良いとなると、「1番から9番まで、みんな新井選手なら良いのに…」とか。実際に、そのようなオーダーを組めたとして、果たして何点奪えるか…それを数値化したのがXR27という指標です。

では、規定打席に到達しているかどうかを基準にすると、極端に少数に絞り込まれてしますので、50打席以上立った選手の中からランキングを作ってみると、このようになります。

1位:小窪哲也選手 5.93
2位:丸佳浩選手 5.59
3位:エルドレッド選手 5.18
4位:松山竜平選手 5.17
5位:グスマン選手 4.85


こう見ると、結構意外な顔ぶれが並んでいるように感じます。なんせ、今季最も多く4番としてスタメン出場した新井選手が入っていないのですから。ちなみに新井選手は7位で4.61となっています。四球の数とか、本塁打数とか…そういったところが影響しているのでしょう。

1番から9番まですべて同じ選手を並べた上で、果たして何点を奪えるのか…機械的に算出すれば上記のようなランキングにはなるのですが、そこには「その選手がチャンスの場面でどれだけ打てるのか」までは加味されていません。チャンスを作っても打てなければ、やはり得点には繋がらない…本当の意味で得点につなげられるかどうかとなると、得点圏打率とのバランスも重要になるのでしょう。そう考えると、今季のカープで得点圏打率の上位5位を、同じように50打席以上の選手に限って見てみると・・・

1位:鈴木誠也選手 .358
2位:エルドレッド選手 .333
3位:新井貴浩選手 .311
4位:グスマン選手 .286
5位:松山竜平選手 .280


XR27、得点圏打率の両方にランキングされる選手は、得点能力が高く、XR27の値以上に得点できる可能性があると考えられるのではないでしょうか。そうなると、エルドレッド選手は一発の魅力がある打者といえますし、新井選手は勝負どころで力を発揮してくれる打者といえるでしょう。松山選手も含めて、やはり主軸タイプなのだと思います。一方で丸選手はランナーをためる能力はあっても、得点を叩き出せるかどうかに課題があるといえるでしょう。

ただ、昨季のXR27を見ると、トップはロサリオ選手が7.61、丸選手が7.44、エルドレッド選手が6.28、会沢選手が6.33など、今季1位の小窪選手の数字を遙かに上回る選手がたくさんいるのです。つまり、今季は全体的に得点能力が落ちていることが、XR27、得点圏打率を考え合わせても現れています。

そうなると、やはり得点能力を高めることができるかどうか…全員が得点能力が高くなければならないわけではなく、どこで得点を上げるか、ポイントゲッターに選ばれた選手がしっかりその役目を果たせるか。打線全体でしっかり役割を分担することも来季は求められます。昨季より攻撃力が低下した背景…それはキクマルコンビの低迷ばかりに目が行きますが、昨季、ロサリオ選手や会沢選手がなぜ高い数値を叩き出せたか、そのあたりも考えるべきではないでしょうか。そこには数字には表れないメンタル面や性格面もあるのかもしれません。その面も加味する、しっかり把握することも監督の起用に求められるのでしょう


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2年目のベクトル(最終回)~大瀬良大地投手編~

◎2年目のベクトル(最終回)~大瀬良大地投手編~

前回からスタートした連載企画「2年目のベクトル」。ルーキーイヤーから比べて、果たしてどのような成長曲線をたどっているかを振り返ってみようという企画です。今回はいよいよ最終回。トリを飾るのは、大瀬良大地投手です。


では、まずは大瀬良投手の1年目と2年目の成績を比較してみましょう。

【1年目】
(1軍)26試合10勝8敗 151イニング 165被安打 116奪三振 43四死球 自責点68 防御率4.05
(2軍)1試合0勝0敗 5イニング 7被安打 6奪三振 1四死球 自責点2 防御率3.60

【2年目】
(1軍)51試合3勝8敗2S 109.1イニング 111被安打 97奪三振 32四死球 自責点38 防御率3.13
(2軍)1試合0勝0敗 6.2イニング 7被安打 4奪三振 1四死球 自責点2 防御率2.70

今年、大瀬良投手ほど激動だった投手はいるでしょうか。打線の不振をモロに受け、それでなかなか勝ち星がつかず、それが不振の要因とされ、勝利の方程式が定まらない中で、気分転換や経験を積む意味も含めてのセットアッパーへの転向。シーズン途中に初めて中継ぎの要所を任されるという起用…まさに激動の1年でした。

1年目、シーズン序盤から順調に勝ち星を積み重ねたものの、プロでシーズンを戦い抜く厳しさを痛感し、一時はまったく勝てなくなるどころか、先発としての仕事も果たせないままマウンドを下りることも増えました。それでもはいつくばって、シーズンを最後まで駆け抜けたときには、勝利の数は2ケタに達し、新人王を獲得しました。

先発ローテーションの一角として期待された今季。シーズン序盤は好投しても打線が援護をしてくれないどころか、守備で足を引っ張られ、もう少しで勝ち星が…というところで、するっとそれが逃げ去ってしまう場面もありました。昨季10勝をマークした右腕は、結局、今季は先発として1勝どまり。唯一の1勝はあの5月4日の巨人戦、小窪選手のサヨナラインフィールドフライという、相手がくれた勝利でした。

中継ぎに転向し、最初はその持ち場でどのような投球をすれば良いのか…かなり投球にも悩んでいたようです。見ていると、中継ぎはどんどん直球で押さえ込んでいかなくてはならないというイメージがあったのか、とにかく力み過ぎて、コントロールが覚束なくなり、失点を重ねるという場面も見受けられました。

プロ2年目、そしていきなり初めてのセットアッパーという仕事場。適応するのは並大抵ではなかったと思います。それでも失敗しながら、登板を重ねながら、勝利の方程式の一角として、徐々に結果を残しました。それでも今季最終戦、勝てばAクラスという試合で、マエケンの後を継いで2番手で登板したものの3失点を喫し、Bクラスが確定してしまった…ベンチでの涙が論議を呼びましたが、その悔しさはセットアッパーでなければ分からない思いだったことでしょう

2年目のベクトル…持ち場が変わったことで、果たしてそれが上向いたのか、下向いたのかは分かりません。しかし、大瀬良投手にとってセットアッパーとしてシーズンの半分を過ごした経験は、来季以降に活かしていく必要がありますし、これからの投球に少なからずプラスになることでしょう。

来季は先発に復帰します。来季、マエケンはいないでしょう。そうなると15勝もの穴を埋めなくてはならなくなります。当然、それはチーム全体で埋めていく必要がありますが、今季先発として仕事を果たせなかった大瀬良投手が先陣を切って、その大きな穴を埋めてほしいと思います。なんせ先発で10勝を挙げた経験のある投手が、先発に復帰する…これも先発補強になるのですから。あとは、打線がとにかく援護してくれなくては…野球はチームで勝利を目指すスポーツですから。チーム一丸となって、大瀬良投手をエースに成長させる後押しをしてほしいと思います


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今季の助っ人通信簿(最終回)~ジョンソン投手編~

◎今季の助っ人通信簿(最終回)~ジョンソン投手編~

前回から始まったシーズンオフの恒例連載企画「今季の助っ人通信簿」。助っ人がチームの成否にも大きく左右している現在のカープ。助っ人としての役割を果たせたかどうかを考える企画もいよいよ最終回です。最後を飾るのはクリス・ジョンソン投手です。


近年のカープの先発陣は、例えば2013年は4人の2ケタ勝利投手が誕生しましたが、彼らはすべて右投手で、バンバン三振を奪うというより、技巧的に相手を抑えていくタイプ…大きなくくりで言えば、同じような投手が4人いるという感じでした。そうなると、客観的に見れば、良い投手が多いという印象ですが、タイプが似ているということから、対策が立てやすいという、カープにとってはデメリットもあったのではないでしょうか。

そんな中、やはり望まれるのは先発左腕の登場。カープが獲得したのがジョンソン投手でした。大リーグではわずか7試合の登板で、勝ち星なしの3敗。防御率は5.32という成績でした。大リーグ、そして3Aでの成績を見ている限り、数字上ではそこまでコントロールが良いという感じではありませんでした。本当に先発ローテーションの一角に入り込んでくれるのだろうか…そんな一抹の不安がありましたが、日本でプレーするようになり、そんな不安は一掃されました。

前評判ではMAX153キロのストレートで、豪腕なのか…というところでしたが、実際に投げている姿を見ていると、球速は140キロ台中盤ですが、緩急を上手く使い、巧みに相手を抑えているという感じでした。微妙に球を動かし、チェンジアップやスライダーをコーナーにコントロール良く投げ分ける…日本野球にぴったり適応するタイプの技巧的な投球を見せました

初登板は3月28日の東京ヤクルト戦。開幕戦を落としたカープだけに、地元でいきなりカード負け越しは許されないという試合の中で、ジョンソン投手は何と6回までパーフェクトゲーム。7回に山田選手にヒットを打たれてしまいますが、結局そのヒット1本のみで、9回まで投げぬきました。打線は菊池選手のソロのみという最低限の援護しかなかったのにですが、1-0で勝利し、来日初登板をいきなり1安打完封勝利で飾ったのです


では、ジョンソン投手の今季の成績を振り返ってみましょう。

【1軍】
試合数:28
勝利:14
敗戦:7
セーブ:0
投球回数:194.1
被安打:146
奪三振:150
四死球:69
自責点:40
防御率:1.85


来日1年目で、日本野球に見事にマッチして、マエケンに次ぐ14勝をマークしました。しかも、防御率は脅威の1.85。見事最優秀防御率のタイトルも獲得しました。確かに、立ち上がりに攻められる場面も多々ありましたが、初回を切り抜け、一度リズムをつかむと、その安定感は抜群でした。

そんなジョンソン投手を、S、A~Dの5段階で評価するとしたら、もちろん文句なしのでしょう。ジョンソン投手の加入はカープにとって非常に大きなものとなりました。なんせ、なかなか若手の先発候補の左腕が台頭してこない中で、先発ローテーションが右投手ばかりだったことが多かった中で、勝ちを計算できる左腕が加わったこと、そしてそれが相手の目先を変えられたこと…先発投手陣の中で一つの変化を与えてくれたように思います

来季はエース・マエケンはいないでしょう。さらに、相手球団もジョンソン投手に対するマークも厳しくなってくるかと思います。しかし、カープには欠かせない左腕であり、ひとまず来季は先発投手陣の軸としての期待も高まります。若手左腕の中には、ジョンソン投手に投球について話を聞くこともあるんだとか。若手左腕の見本としても、そして貴重な先発左腕としても、来季は更なる進化が期待されます。



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ルーキーのこの1年(最終回)~野間峻祥選手編~

◎ルーキーのこの1年(最終回)~野間峻祥選手編~

ルーキーたちの1年を振り返る、毎年オフ恒例の「ルーキーのこの1年」。いよいよこの連載も最終回となりました。最終回は昨季のドラフト1位ルーキー・野間峻祥外野手です。


大学時代はけして中央球界では強い大学ではなかったものの、巧みなバッティングセンスでリーグ戦ではシーズンの打率が4割を越えるほどに、ヒットを量産しました。芯をとらえれば、左中間や右中間を抜ける打球を放ち、時にはスタンドに運ぶほどの力強いスイングを見せることも。走っては50m5秒8の俊足に、遠投は110m。まさに3拍子揃った選手として、カープは1位指名を抽選で外した後、ドラフト1位で改めて指名したのが野間選手でした。

この野間選手の指名は、当時、監督に就任したばかりの緒方監督がその素質に惚れ、指名を求めたようです。緒方監督のまさに一目ぼれでもありました。そして、カープに入団することに決まり、背負うことになった番号は「37」。そう、緒方監督が若手時代につけていた背番号だったのです。

春季キャンプでも巧みな打撃で鋭い打球を飛ばす野間選手。しかし、オープン戦が始まると、そうはうまくいきませんでした。打率は1割台前半。プロの世界のレベルの高さを感じたことでしょう。この打率であれば、2軍でしっかりとプロの水に慣れることを優先させるべきだったのではないか…今でもそう思いますが、そこは緒方監督のお気に入り。野間選手は開幕1軍に入り、開幕直後の3試合目からいきなり1番打者を任される試合もありました。

それでは今季の野間選手の今季の1軍での登板成績です。

【1軍】
試合:127
打数:170
安打:41
本塁打:1
打点:10
四死球:11
三振:37
盗塁:8
打率:.241

緒方監督はどうしても手元に野間選手を置いておきたかったのでしょう。そのほとんどは代走や守備要員、代打といった途中出場でした。ちょっとした局面で野間選手を起用することから、ファンの間では「隙あらば野間」という言葉が生まれたほどでした。しかし、期待のドラ1ルーキーがこのように、ほんのわずかな隙でしか起用できず、なかなか実戦での打撃経験が詰めないこと…これが果たして野間選手のためになっているのか、いささか疑問でした

ドラフト1位にふさわしい潜在能力の高さは随所に感じさせました。外野守備では、ライトからサードへと一直線に伸びる送球…これぞレーザービームというような矢のような送球。これは他球団も警戒するでしょう。打撃ではわずか170打数ながら、リーグ2位となる6本の3塁打。セリーグトップの田中選手が543打数で9本の3塁打であったことを考えると、野間選手はシーズン通してフルに出場すれば、27~8本の3塁打を放てることになります。これは驚異的な数字です。

今季、1・2軍問わず、野間選手に多くの打席を経験させることができなかったのは、非常に残念なことだと思います。しかし、1軍の雰囲気をフルに味わえたこと…これはプラスにしていかなければなりません。そして緒方監督自身も、今季、実戦での打席経験を犠牲にしてまで、野間選手を手元においていたのですから、来季、レギュラーを任せるくらいの育成方法が必要なのではないでしょうか。一気に長打も打てるだけでなく、俊足でもある…そうなれば、やはり1番打者としてはもってこいの人材だと思います

今年の我慢が来季、実を結ぶことができるかどうか…もちろん、野間選手自身も速球に弱いという欠点を改善する必要があるでしょう。その一方で、緒方監督も今年の我慢の起用を来季に生かしてもらわなくてはなりません。カープは外野の新外国人選手を獲得しましたが、それよりも、まずは何年か先、緒方監督がどんな打線を作るのか、そこに野間選手はどう当てはめるのか…そのプランをしっかり描いていなければなりません

今季、6本の3塁打を放ったことには、非常に大きな将来性を感じさせます。ストレートに対して打率.159と苦手にする傾向が強いという弱点をどう改善するか…逆を言えば、変化球には上手く対応しているだけに、ストレートにも対応できるようになれば、一気にレギュラーに台頭してもおかしくない存在。今年の我慢が来季実を結ぶよう、野間選手自身にも、そして緒方監督の起用にも注目です。


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