今季を振り返る(3)~不安定な4番~
◎今季を振り返る(3)~不安定な4番~
9月の大失速で、一気にCS圏外へと突き落とされて終わってしまった今シーズンのカープ。一気に奈落の底に突き落とされ、もはや不信感ばかりが募るシーズンとなってしまいましたが、そんな今季を振り返る企画の第3回。今回は4番打者を中心に考えてみたいと思います。
まず、今季のカープの4番に座った選手の今季の成績を振り返ってみましょう。
・栗原選手 21試合 76打数16安打 0本塁打5打点 打率.211 得点圏.120
・ニック選手 52試合 181打数43安打 9本塁打24打点 打率.238 得点圏.286
・松山選手 48試合 137打数28安打 0本塁打7打点 打率.204 得点圏.162
・岩本選手 71試合 239打数64安打 6本塁打27打点 打率.268 得点圏.254
・エルドレッド選手 65試合225打数59安打 11本塁打35打点 打率.262 得点圏.271
今年のカープの得点力不足の原因…それは何と言っても、4番打者がなかなか固定できなかったということが挙げられるのではないでしょうか。そもそものきっかけは栗原選手。ずっと無理してきた右ひじの痛み…ついに耐えられなくなってしまい、手術でシーズンを棒に振りました。いつかはこの日が来るとは思っていましたが、シーズン序盤での手術の決断…これによって、チームはいきなり4番を失いました。
カープは7月に借金11から一気に借金を完済し、一時は貯金2を作るまでに調子を上げました。その原動力となったのは、1番・天谷選手、そして4番・岩本選手という2人の選手。彼らが打線を引っ張り、一気に連勝街道を作り続けていきました。やはり上位打線から、主軸への流れが確固たるものになれば、カープも得点能力が飛躍的にアップする、それを証明したような打線の爆発ぶりでした。
しかし、前半戦が終了し、オールスター休みを挟んで後半戦に入る…この、絶妙なスパンが、彼らの調子を狂わせたように感じます。しかも、後半戦の最初の相手は東京ヤクルト・石川投手。その後、16-12というわけの分からぬ乱打戦を経て、その後の巨人戦では杉内投手と内海投手が相手。その球団でもトップクラスの投手が登場し、しかも、絶妙なスパンも重なって、一気に調子が落ちていき、打線も活気がなくなりました。
今季の5代目4番・エルドレッド選手。最初のうちは良かったものの、すぐに弱点は露呈してしまいます。内角の高めのボール球、外角へのストレートもしくは外へ切れていくボール。ストライクゾーンに投げなくとも、勝手に振り回してくれる状態。4番で一発があったとしても、これだけ弱点がはっきりしていれば、責める方としては、失投さえ気をつければ、すぐに抑えられる…そんなイメージがあったのではないでしょうか。
4番・栗原選手がいなくなったことで、結局、急ごしらえの4番しかいなくなってしまった…これもまた、今年の得点力不足の原因となったのでしょう。そして、4番に一発ばかりを求めすぎたのも、逆に得点能力を減退させた要因であったように思います。
確かに、クライマックスシリーズのファーストステージで中日・ブランコ選手がや東京ヤクルト・バレンティン選手が一発で試合を決めました。野村監督にとっては、これが一番理想的な形なのかもしれません。しかし、これは売った側にも技術があり、相手投手から失投を誘うだけの威圧感と実績があったからこそなのです。それが、急ごしらえのエルドレッド選手やニック選手にはなかった…それならば、弱点が少なく、しっかりバットに当ててくる打者を4番にした方が、相手にしては嫌だったかもしれません。
栗原選手が右ひじ手術後、少しずつ確実に復活へ向けて歩を進めているようです。栗原選手がどっかり4番に座れば、また打線の流れも好転すると思います。ただし、今年4番を務めた選手たち、特に岩本選手や来季も契約更新が濃厚なエルドレッド選手にとっては、もし4番が不在になったときに、今季の経験を活かせるように、しっかりスタンバイし、岩本選手なら昨季よりも安定して、そしてエルドレッド選手なら昨季よりも確実性を高める…そういった打撃が臨まれます。
また、それでも無理なら一発ばかりを追い求めるのではなく、「この選手が4番だったら嫌だな」という打者を4番に据えるという柔軟性も必要なのではないでしょうか。ともかく、来季は4番、これは得点力不足改善の大きなカギを握るのは確かでしょう。もちろん、4番だけではありませんが…それは第4弾で考えるとしましょう。
=============================================================
最後まで読んでいただきありがとうございます!
ぜひ、↓のボタンをクリックお願いします。

にほんブログ村~日本ブログ村~広島東洋カープ~
※なお、当ブログ内の文章や写真の転載は固く禁じます。
9月の大失速で、一気にCS圏外へと突き落とされて終わってしまった今シーズンのカープ。一気に奈落の底に突き落とされ、もはや不信感ばかりが募るシーズンとなってしまいましたが、そんな今季を振り返る企画の第3回。今回は4番打者を中心に考えてみたいと思います。
まず、今季のカープの4番に座った選手の今季の成績を振り返ってみましょう。
・栗原選手 21試合 76打数16安打 0本塁打5打点 打率.211 得点圏.120
・ニック選手 52試合 181打数43安打 9本塁打24打点 打率.238 得点圏.286
・松山選手 48試合 137打数28安打 0本塁打7打点 打率.204 得点圏.162
・岩本選手 71試合 239打数64安打 6本塁打27打点 打率.268 得点圏.254
・エルドレッド選手 65試合225打数59安打 11本塁打35打点 打率.262 得点圏.271
今年のカープの得点力不足の原因…それは何と言っても、4番打者がなかなか固定できなかったということが挙げられるのではないでしょうか。そもそものきっかけは栗原選手。ずっと無理してきた右ひじの痛み…ついに耐えられなくなってしまい、手術でシーズンを棒に振りました。いつかはこの日が来るとは思っていましたが、シーズン序盤での手術の決断…これによって、チームはいきなり4番を失いました。
カープは7月に借金11から一気に借金を完済し、一時は貯金2を作るまでに調子を上げました。その原動力となったのは、1番・天谷選手、そして4番・岩本選手という2人の選手。彼らが打線を引っ張り、一気に連勝街道を作り続けていきました。やはり上位打線から、主軸への流れが確固たるものになれば、カープも得点能力が飛躍的にアップする、それを証明したような打線の爆発ぶりでした。
しかし、前半戦が終了し、オールスター休みを挟んで後半戦に入る…この、絶妙なスパンが、彼らの調子を狂わせたように感じます。しかも、後半戦の最初の相手は東京ヤクルト・石川投手。その後、16-12というわけの分からぬ乱打戦を経て、その後の巨人戦では杉内投手と内海投手が相手。その球団でもトップクラスの投手が登場し、しかも、絶妙なスパンも重なって、一気に調子が落ちていき、打線も活気がなくなりました。
今季の5代目4番・エルドレッド選手。最初のうちは良かったものの、すぐに弱点は露呈してしまいます。内角の高めのボール球、外角へのストレートもしくは外へ切れていくボール。ストライクゾーンに投げなくとも、勝手に振り回してくれる状態。4番で一発があったとしても、これだけ弱点がはっきりしていれば、責める方としては、失投さえ気をつければ、すぐに抑えられる…そんなイメージがあったのではないでしょうか。
4番・栗原選手がいなくなったことで、結局、急ごしらえの4番しかいなくなってしまった…これもまた、今年の得点力不足の原因となったのでしょう。そして、4番に一発ばかりを求めすぎたのも、逆に得点能力を減退させた要因であったように思います。
確かに、クライマックスシリーズのファーストステージで中日・ブランコ選手がや東京ヤクルト・バレンティン選手が一発で試合を決めました。野村監督にとっては、これが一番理想的な形なのかもしれません。しかし、これは売った側にも技術があり、相手投手から失投を誘うだけの威圧感と実績があったからこそなのです。それが、急ごしらえのエルドレッド選手やニック選手にはなかった…それならば、弱点が少なく、しっかりバットに当ててくる打者を4番にした方が、相手にしては嫌だったかもしれません。
栗原選手が右ひじ手術後、少しずつ確実に復活へ向けて歩を進めているようです。栗原選手がどっかり4番に座れば、また打線の流れも好転すると思います。ただし、今年4番を務めた選手たち、特に岩本選手や来季も契約更新が濃厚なエルドレッド選手にとっては、もし4番が不在になったときに、今季の経験を活かせるように、しっかりスタンバイし、岩本選手なら昨季よりも安定して、そしてエルドレッド選手なら昨季よりも確実性を高める…そういった打撃が臨まれます。
また、それでも無理なら一発ばかりを追い求めるのではなく、「この選手が4番だったら嫌だな」という打者を4番に据えるという柔軟性も必要なのではないでしょうか。ともかく、来季は4番、これは得点力不足改善の大きなカギを握るのは確かでしょう。もちろん、4番だけではありませんが…それは第4弾で考えるとしましょう。
=============================================================
最後まで読んでいただきありがとうございます!
ぜひ、↓のボタンをクリックお願いします。

にほんブログ村~日本ブログ村~広島東洋カープ~
※なお、当ブログ内の文章や写真の転載は固く禁じます。
スポンサーサイト