なぜ「先発10人」は機能しなかったのか?
◎なぜ「先発10人」は機能しなかったのか?
今年から1軍の投手コーチに就任した佐々岡コーチ。春季キャンプを迎えるにあたって、「先発投手を10人作る」という方針を打ち出し、中崎投手と一岡投手を除く全投手に先発として調整させました。現役時代は先発、中継ぎで100勝100セーブをマークした佐々岡コーチにとって、先発調整は中継ぎ起用でも十分に役立つという判断があったようです。
しかし、おおむねシーズン通して先発ローテーションとして投げ抜いたのは大瀬良投手、ジョンソン投手、床田投手の3投手のみ。九里投手は中継ぎ、先発にとフル回転しながらの8勝をマークし、先発として結果を残しました。
ところが、野村投手は不振で離脱を繰り返し、岡田投手はシーズンのほとんどを2軍で過ごし、佐々岡コーチ期待のアドゥワ投手は活躍が一時期にとどまりました。また山口投手はプロ初登板で初勝利を挙げるも、その後はコントロールに苦しみ、新外国人投手のローレンス投手は1試合の登板に終わりました。
全体的には「先発10人構想」は失敗したかに思われます。それはなぜか…
私自身、この構想は完全に失敗だったかといえば、けしてそうではないと思います。実際、チーム防御率はリーグ2位です。野村投手の離脱や岡田投手の不振などがあったもの、先発が6枚揃っていた時期もありました。実際5月は先発が結果を残したことも快進撃の要因の1つでした。
シーズン後半から終盤にかけてバテてきた側面もあり、また投手の、特に継投に疑問符が付くときもありましたが、投手陣は昨年ほどの打線の援護がない中でも、全体的に良く踏ん張ったのではないかと思います。
ただ…今のカープは先発タイプの投手が少ないように思うのです。「先発10人構想」はその点で無理があったのではないでしょうか。
最近の投手はやたらと球速が重視され、困ったら150キロ以上の豪速球でねじ伏せるという傾向が強いと感じます。またカープが獲得する投手も、近年はストレートは150キロ前後だが、コントロールに難がある、いわゆる「素材型」が多い印象です。
何回かに1回は目の覚めるような素晴らしいピッチングをするものの、次の登板では別人のようになるとか、1イニングなら良いけど、長いイニングはなかなか抑えられない…
先発するなら、ある程度、相手にゴロを打たせるなど、力だけでなく、技術で抑える面も必要でしょう。でなければ、スタミナも持たないわけで…。また、ある程度の球種やコントロールも必要です。長いイニングを投げるためには、一点に優れているよりは、全体的に平均点以上の能力があることが重要ではないでしょうか。
「先発10人構想」は一朝一夕には実現できないと思います。とりわけ「素材型」の投手を先発投手に育てるにはかなりの時間が必要でしょう。そして、今のカープには素材型の投手が多く、中継ぎで1イニングなら…というタイプが多い。一部を除いて全員に先発調整させるのではなく、先発タイプを10人選抜する手法の方が良かったのではないでしょうか。
また、今年の「先発10人構想」と、結果的にシーズン終盤には先発不足に陥った背景を考えると、来季に向けて、若手の育成はもちろんのこと、先発としての能力を持った実戦的な投手をドラフトで指名したり、外国人投手を獲得したりといった形で、頭数を増やしていく必要があるように思います。
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今年から1軍の投手コーチに就任した佐々岡コーチ。春季キャンプを迎えるにあたって、「先発投手を10人作る」という方針を打ち出し、中崎投手と一岡投手を除く全投手に先発として調整させました。現役時代は先発、中継ぎで100勝100セーブをマークした佐々岡コーチにとって、先発調整は中継ぎ起用でも十分に役立つという判断があったようです。
しかし、おおむねシーズン通して先発ローテーションとして投げ抜いたのは大瀬良投手、ジョンソン投手、床田投手の3投手のみ。九里投手は中継ぎ、先発にとフル回転しながらの8勝をマークし、先発として結果を残しました。
ところが、野村投手は不振で離脱を繰り返し、岡田投手はシーズンのほとんどを2軍で過ごし、佐々岡コーチ期待のアドゥワ投手は活躍が一時期にとどまりました。また山口投手はプロ初登板で初勝利を挙げるも、その後はコントロールに苦しみ、新外国人投手のローレンス投手は1試合の登板に終わりました。
全体的には「先発10人構想」は失敗したかに思われます。それはなぜか…
私自身、この構想は完全に失敗だったかといえば、けしてそうではないと思います。実際、チーム防御率はリーグ2位です。野村投手の離脱や岡田投手の不振などがあったもの、先発が6枚揃っていた時期もありました。実際5月は先発が結果を残したことも快進撃の要因の1つでした。
シーズン後半から終盤にかけてバテてきた側面もあり、また投手の、特に継投に疑問符が付くときもありましたが、投手陣は昨年ほどの打線の援護がない中でも、全体的に良く踏ん張ったのではないかと思います。
ただ…今のカープは先発タイプの投手が少ないように思うのです。「先発10人構想」はその点で無理があったのではないでしょうか。
最近の投手はやたらと球速が重視され、困ったら150キロ以上の豪速球でねじ伏せるという傾向が強いと感じます。またカープが獲得する投手も、近年はストレートは150キロ前後だが、コントロールに難がある、いわゆる「素材型」が多い印象です。
何回かに1回は目の覚めるような素晴らしいピッチングをするものの、次の登板では別人のようになるとか、1イニングなら良いけど、長いイニングはなかなか抑えられない…
先発するなら、ある程度、相手にゴロを打たせるなど、力だけでなく、技術で抑える面も必要でしょう。でなければ、スタミナも持たないわけで…。また、ある程度の球種やコントロールも必要です。長いイニングを投げるためには、一点に優れているよりは、全体的に平均点以上の能力があることが重要ではないでしょうか。
「先発10人構想」は一朝一夕には実現できないと思います。とりわけ「素材型」の投手を先発投手に育てるにはかなりの時間が必要でしょう。そして、今のカープには素材型の投手が多く、中継ぎで1イニングなら…というタイプが多い。一部を除いて全員に先発調整させるのではなく、先発タイプを10人選抜する手法の方が良かったのではないでしょうか。
また、今年の「先発10人構想」と、結果的にシーズン終盤には先発不足に陥った背景を考えると、来季に向けて、若手の育成はもちろんのこと、先発としての能力を持った実戦的な投手をドラフトで指名したり、外国人投手を獲得したりといった形で、頭数を増やしていく必要があるように思います。
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初めまして。
薮田、復活なるかと期待したんですがねぇ・・・・。
佐々岡は大変な馬力の選手でしたが、どのポジションでも結果が出せたのは体力だけではなかったと思うので、そのあたり指導してやってほしいです。
来季は両高橋、山口、アドゥワ、遠藤あたりのローテ入りに期待したいですね。岡ちゃんも薮田も。とりあえず、ノムスケ行かないでぇ!
薮田、復活なるかと期待したんですがねぇ・・・・。
佐々岡は大変な馬力の選手でしたが、どのポジションでも結果が出せたのは体力だけではなかったと思うので、そのあたり指導してやってほしいです。
来季は両高橋、山口、アドゥワ、遠藤あたりのローテ入りに期待したいですね。岡ちゃんも薮田も。とりあえず、ノムスケ行かないでぇ!