ルーキーたちの1年目を振り返る(8)~石原貴規捕手編~
◎ルーキーたちの1年目を振り返る(8)~石原貴規捕手編~
カープの昨年のルーキーたちは、激動の1年間を初めてプロ野球選手として過ごしましたが、果たしてどのようなシーズンだったのでしょうか。昨季の成績とともに振り返る連載企画。第8回は、昨年のドラフト5位ルーキーの石原貴規捕手を取り上げてみたいと思います。
カープが2019年のドラフト会議で当時、天理大の捕手であった石原貴規選手を5位で指名したときは、思わず「おっ」と思いました。なんせ、カープには「石原」と言えば、ベテラン捕手の石原慶幸選手がいるわけですから。同じ捕手というポジションで、しかも「石原」ですから、縁を感じずにはいられません。
もちろん、「石原」という名前の捕手だから指名したわけではなく、天理大時代は素早いスローイングと強肩で相手走者を刺す捕手センスと、4年春の阪神大学リーグでは捕手ながら首位打者に輝き、4年秋には2位ながら、打率.444をマークした打撃も魅力十分だったためです。
では、そんな石原選手のルーキーイヤー、ウエスタンリーグでの成績を振り返ってみましょう。
捕手というポジションは、内野手や外野手とは違い、その瞬間には1人しか出場できないため、より経験が必要とされるポジションでありながら、与えられるチャンスはどうしても限られてしまいます。そのため、石原選手もウエスタンリーグでは34試合の出場にとどまりました。
ウエスタンリーグ開幕後、まちまちな出場機会の中で、打撃ではなかなか結果が残せず、7月終了時点では打率が1割にすら届かない状況が続きました。しかし、8月以降は徐々に本来の打撃の片鱗を見せるようになり、9月30日のウエスタンリーグ・福岡ソフトバンク戦では初アーチも放ち、長打力があるところも見せました。
今季のウエスタンリーグでは、打率こそ.202と、思ったような結果ではなかったかもしれませんが、8月以降に限定してみれば打率.242と、ルーキーイヤーとして、そして捕手であることを考えても、まずまずのスタートを切ったのではないでしょうか。
では、石原選手のフェニックスリーグでの打撃成績を見てみましょう。
フェニックスリーグでは打撃面で存在感を見せました。しっかりとしたスイング、そして逆方向にも伸びていく打球を次々と放ち、12打点をマークするという勝負強さも発揮しました。そこには、ボールに対して最短距離をイメージしてバットを出すように強く意識付けをした成果があったようです。
そんな石原選手は今季に向けてパワーアップをテーマし、筋肉トレーニングなどにより体重を5キロアップさせることを目指しているようです。捕手としての経験を積むこととともに、カープには会沢選手を筆頭に「打てる捕手」も多く、そこが1軍の戦力への分かれ目ともなっています。それだけ捕手も打力が求められているということでしょう。
石原慶幸選手が引退しても、カープの捕手にはまだもう1人の石原選手がいます。チームには長打力のある右打者が少ないだけに、打力を磨けば1軍に近づけるはずです。
会沢選手、坂倉選手と主力選手がいて、さらに磯村選手、中村奨選手も続くという、激戦区のポジションではありますが、次世代の石原選手には、名捕手の系譜を受け継いで、今季は1軍でホームランを放ち、長打力を首脳陣にアピールして、一気に3番手捕手に名乗り上げるくらいの勢いを見せてほしい、そして今季から加入する1つ年下の天理大の後輩・森浦大輔投手とのバッテリー誕生にも期待したいところです。
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カープの昨年のルーキーたちは、激動の1年間を初めてプロ野球選手として過ごしましたが、果たしてどのようなシーズンだったのでしょうか。昨季の成績とともに振り返る連載企画。第8回は、昨年のドラフト5位ルーキーの石原貴規捕手を取り上げてみたいと思います。
カープが2019年のドラフト会議で当時、天理大の捕手であった石原貴規選手を5位で指名したときは、思わず「おっ」と思いました。なんせ、カープには「石原」と言えば、ベテラン捕手の石原慶幸選手がいるわけですから。同じ捕手というポジションで、しかも「石原」ですから、縁を感じずにはいられません。
もちろん、「石原」という名前の捕手だから指名したわけではなく、天理大時代は素早いスローイングと強肩で相手走者を刺す捕手センスと、4年春の阪神大学リーグでは捕手ながら首位打者に輝き、4年秋には2位ながら、打率.444をマークした打撃も魅力十分だったためです。
では、そんな石原選手のルーキーイヤー、ウエスタンリーグでの成績を振り返ってみましょう。
試合 | 打席 | 打数 | 安打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 打点 | 三振 |
34 | 102 | 84 | 17 | 2 | 1 | 4 | 8 | 15 |
盗塁 | 盗塁刺 | 犠打 | 犠飛 | 四球 | 死球 | 打率 | 長打率 | 出塁率 |
0 | 0 | 7 | 0 | 10 | 1 | .202 | .393 | .295 |
捕手というポジションは、内野手や外野手とは違い、その瞬間には1人しか出場できないため、より経験が必要とされるポジションでありながら、与えられるチャンスはどうしても限られてしまいます。そのため、石原選手もウエスタンリーグでは34試合の出場にとどまりました。
ウエスタンリーグ開幕後、まちまちな出場機会の中で、打撃ではなかなか結果が残せず、7月終了時点では打率が1割にすら届かない状況が続きました。しかし、8月以降は徐々に本来の打撃の片鱗を見せるようになり、9月30日のウエスタンリーグ・福岡ソフトバンク戦では初アーチも放ち、長打力があるところも見せました。
今季のウエスタンリーグでは、打率こそ.202と、思ったような結果ではなかったかもしれませんが、8月以降に限定してみれば打率.242と、ルーキーイヤーとして、そして捕手であることを考えても、まずまずのスタートを切ったのではないでしょうか。
では、石原選手のフェニックスリーグでの打撃成績を見てみましょう。
打数 | 安打 | HR | 打点 | 三振 | 四死 | 盗塁 | 打率 |
30 | 9 | 3 | 12 | 4 | 6 | 0 | .300 |
フェニックスリーグでは打撃面で存在感を見せました。しっかりとしたスイング、そして逆方向にも伸びていく打球を次々と放ち、12打点をマークするという勝負強さも発揮しました。そこには、ボールに対して最短距離をイメージしてバットを出すように強く意識付けをした成果があったようです。
そんな石原選手は今季に向けてパワーアップをテーマし、筋肉トレーニングなどにより体重を5キロアップさせることを目指しているようです。捕手としての経験を積むこととともに、カープには会沢選手を筆頭に「打てる捕手」も多く、そこが1軍の戦力への分かれ目ともなっています。それだけ捕手も打力が求められているということでしょう。
石原慶幸選手が引退しても、カープの捕手にはまだもう1人の石原選手がいます。チームには長打力のある右打者が少ないだけに、打力を磨けば1軍に近づけるはずです。
会沢選手、坂倉選手と主力選手がいて、さらに磯村選手、中村奨選手も続くという、激戦区のポジションではありますが、次世代の石原選手には、名捕手の系譜を受け継いで、今季は1軍でホームランを放ち、長打力を首脳陣にアピールして、一気に3番手捕手に名乗り上げるくらいの勢いを見せてほしい、そして今季から加入する1つ年下の天理大の後輩・森浦大輔投手とのバッテリー誕生にも期待したいところです。
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