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ルーキーたちの1年目を振り返る(最終回)~森下暢仁投手編~

◎ルーキーたちの1年目を振り返る(最終回)~森下暢仁投手編~

カープの昨年のルーキーたちは、激動の1年間を初めてプロ野球選手として過ごしましたが、果たしてどのようなシーズンだったのでしょうか。昨季の成績とともに振り返る連載。そしてこの連載もいよいよ最終回。大トリはもちろんこの選手!昨年のドラフト1位ルーキーの森下暢仁投手を取り上げてみたいと思います。

ストレートの最速は155キロ、しかもコントロールも良く、スライダー、カーブ、チェンジアップ、カットボールと、けして球種が多いわけではないのですが、そのどれもが一級品で、どれもが勝負球になるだけのキレ味をもった投手ということで、明治大時代は大学球界ナンバーワン投手という好評価を得ていました。

当然、即戦力投手が欲しい球団にとっては垂涎の的、ドラフト1位で多くの球団が競合するだろうと思われていました。しかし、森下投手を1位指名したのはラッキーにもカープだけという驚きの結果に。見事、大学球界、いや、この年のドラフトで最も即戦力になりうる右腕を一本釣りできたのです。そして、カープに入団するとともに、森下投手の中で「新人王」を目標に据えたそうです。

そんな森下投手は春季キャンプ、オープン戦と安定した内容を見せましたが、新型コロナウイルス感染拡大によって開幕が二転参戦するという、ルーキーにとっては非常に厳しい調整環境を強いられました。それでも、6月から行われた練習試合でも結果を残し、ついに開幕1軍、そして開幕ローテーション入りを果たしました。

では、森下投手の昨年の登板ごとの成績を振り返ってみましょう。

2020年の登板成績(赤字は勝利投手、青字は敗戦投手)
日付相手球数打者被安三振四死自責点QS
6/21DeNA7104264820
6/28中日8.2136359723
7/9DeNA5122268642
7/23阪神61202441022
7/31巨人5100254462
8/7阪神6108276443
8/14阪神91272921200
8/21巨人8116295511
8/28阪神7123276812
9/4DeNA373178413
9/10ヤクルト7109275711
9/19ヤクルト7111264922
9/26DeNA71153111724
10/3ヤクルト7121266510
10/10ヤクルト6105254840
10/17中日796245801
10/24DeNA9135314520
11/1中日8119307710

開幕3戦目となった6月21日の横浜DeNA戦で1軍デビューを飾った森下投手。いきなり初登板初先発で、ストレートは154キロを、キレ味鋭い変化球で、横浜DeNA打線を7回無失点に抑えました。いきなり初完封かというくらい順調なピッチングでした。おそらく初登板でなければ、続投だったかもしれません。しかし、継投策が失敗に終わり、結局森下投手の勝ち星はお預けになりました。

しかし、次の登板となった中日戦で、8回まで無失点に抑える好投。打線の強力援護もありましたが、9回裏、完封目前で相手の粘りに屈し、残念ながらプロ初完封、完投はお預けになりましたが、それでもプロ初勝利を手にしました。

通常、ルーキーの投手が先発ローテーションに入っても、特に夏場、シーズンを投げ切る苦しさを知るものです。しかし、森下投手は登板を重ねるたびに、プロの水に慣れ、ますます自分の持ち味をマウンドで発揮し、相手に凄みを感じさせるピッチングを見せたように思います。

8月以降は、巨人・戸郷投手との新人王争いも話題となりました。一時は勝ち星で2つの差をつけられ、完全に不利な状況に追い込まれたものの、とりわけ10月以降の巻き返しはすごいものがありました。10月以降の5試合はすべてQS(6回3自責点以内)を達成するだけでなく、37イニングで自責点はわずかに1という、非の打ち所がない投球を見せ、10月のセリーグ月間MVPを受賞するだけでなく、一気に10勝ラインに到達したのです。

何よりも圧巻だったのが10月24日の横浜DeNA戦でしょう。2ケタ勝利のためには絶対に負けられないマウンド、しかも相手は、ここまで唯一勝ち星を奪えていない横浜DeNAが相手…その中で、味方打線も「勝たせてあげたい」という思いが強すぎてか、完全に沈黙し、援護はわずか1点という状況で、逆転されないのが精いっぱいでした。同点で迎えた8回、森下投手自身が執念のライト前タイムリーを放ち、自分自身がたたき出した得点を守りきり、9勝目を挙げたのです。これで新人王を一気に手繰り寄せました。

では、森下投手の2020年の1軍での通算成績を見てみましょう。

2020年の1軍成績
試合被安打四球死球
1810300122.2102324
奪三振失点自責防御率完投先発完封WHIPQS
12430261.9121811.0914

7月10日に、疲労もあってか、いったん抹消されましたが、同月23日に再登録され、そこから一気にシーズンの終わりまで突き進んだというような1年でした。

1年目から規定投球回数をクリアし、その上で防御率は1点台をマークしました。WHIPを見ると、エースクラスの投手がたたき出す1.09という数字。しかも、QSは18試合中14度と、非常に高い割合になっており、まさに「勝ちを計算できる投手」です。

さらに、先発投手であるにも関わらず、イニング数を上回る奪三振数をマークしています。これは規定投球回数をクリアした投手に限定すれば、セリーグでは森下投手ただ1人、パリーグでも福岡ソフトバンク・千賀投手、オリックス・山本由伸投手の2人しかいません。

相手打者の左右によっても、苦手や得意の偏りなく安定したピッチングを見せています。左打者に対しては外角、右打者のアウトローと、ストレート、変化球を完ぺきに投げ込んでいます。さらに年齢が近い坂倉選手とのバッテリーも呼吸が合っており、10勝中8勝をマークしました。

また、対戦相手ごとに防御率を見てみると…

対戦相手試合防御率
巨人22.08
ヤクルト41.00
DeNA52.61
中日31.62
阪神42.25

10月24日の横浜DeNA戦で勝利したことで、セリーグ全球団から勝利を達成しました。それもあってか、横浜DeNA打線を苦手にしているのか…というイメージもありましたが、実際に数字を見てみると、確かに5球団の中では最も防御率が高くはなっていますが、2点台なのです。特別、苦手にしたチームがなかったのも、森下投手の安定感につながりました

有言実行で「新人王」を受賞した昨季。そして今季は、当然ながら相手も研究してくることでしょう。2年続けて、同じようにやられるわけにはいかないと意気込んでくるでしょうし、「カープを攻略するためには…」と考えたとき、森下投手を攻略のキーマンに考える球団もあるでしょう。

ただ、森下投手はオフに前田健太投手と自主トレを行い、スライダーなどを伝授されるなど、新たな武器の習得も目指しているようです。もちろん、昨年通りのピッチングが出来れば、たとえ研究したとしても、そうそう打たれるものではありません。ここでさらに何か武器になるものが出来れば、鬼に金棒でしょう。

1年目の結果を受けて、現在は開幕投手も視野に入れられるくらいまでステップアップしています。森下投手の2年目は、確かに甘くはないとは思いますが、それを乗り越えられるくらいのパフォーマンスがある投手です。だからこそ、たとえ勝てない時期があったとしても、しっかりと先発でシーズン通して投げ抜き、今年もまずは10勝…ここを通過点として、さらに上を目指してほしいと思います。

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