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それぞれの2020年、そして今季へ(53)~九里亜蓮投手編~

◎それぞれの2020年、そして今季へ(53)~九里亜蓮投手編~

毎年オフ恒例、今季の戦力を1人ずつ、昨季の成績とともにチェックしていく連載。残すところ、この連載もあと4回となりました。53回目の今回は、昨季、先発ローテーションとしてシーズンを投げ抜いた九里亜蓮投手に注目してみたいと思います。

早速ですが、まずは九里投手の2020年の投手成績を見てみましょう。

試合被安打四球死球
208600130.2116440
奪三振失点自責防御率完投先発完封WHIPQS
10646432.9622011.2212

自身の昨季初登板となった6月24日の巨人戦では、佐々岡監督もうなる7回1失点(自責点0)の素晴らしいピッチングで幸先良く1勝目をマークしました。好スタートは切れたのですが、その好調は続かず、7月、8月と8試合に登板して、5回もたずに降板すること2度、5回で降板は4度と、先発としての役割を果たせない登板が続きました。

好投しても次に続かない、好不調の波が激しい…九里投手の課題はなかなか解消されず、とりわけ7月の月間防御率は6.14にまで落ち込むほど。ただ、例年ならば中継ぎに回される可能性もあったのでしょうが、先発投手陣の台所事情が厳しいこともあって、先発としての起用が続きました。これは九里投手にとって追い風でした。

9月28日の横浜DeNA戦で見事7安打完封勝利を飾った九里投手は一気に調子を上げました。10月は防御率0.58で、3勝負けなしという抜群の安定感。森下投手がさらに上をいく数字を残したこともあり、セリーグ月間MVPとまではいきませんでしたが、間違いなく通常ならば文句なしで受賞できる成績でした。

結果的にプロ入り後初めて、シーズン通して先発ローテーションで投げ抜き、とりわけ完封勝利を飾った9月28日以降、3度の完投、全試合でQS(6回3自責点以内)を達成するどころか、7イニング以上を投げ、初の規定投球回数にも到達。先発へのこだわりが強い九里投手にとっては1つの大きな目標をクリアし、防御率も2点台となりました。

昨季の九里投手で一番の注目点…それは、なぜ9月28日以降、劇的にピッチングが良くなったのかということでしょう。

その1つのポイントとして、九里投手がコメントの中で語るようになった「ゾーンで勝負する」ということにあるのではないかと思います。そこで、昨季の九里投手の1試合あたりに換算した四球の数を他の投手と比較してみました。

【主な先発投手のBB/9】
九里投手:3.03
大瀬良投手:1.99
森下投手:2.35
床田投手:2.70
野村投手:2.80
遠藤投手:4.37
中村祐投手:2.12


このように、九里投手は七色の変化球を駆使した技巧派タイプの投手ではありますが、四球の割合が他の投手に比べて高い傾向があります。コーナーを狙うピッチングが時として粘られ、四球につながってしまうことも多々ありました。

しかし、九里投手の四球率を9月21日までと、完封勝利を挙げ、さらに絶好調のピッチングを見せた9月28日以降とで比較してみると…

9月21日以前:3.59
9月28日以降:2.33


このように、九里投手のピッチングは9月28日を境に劇的な変化を見せました。四球の率が激減したことで、一気にピッチングの安定感を高めました。これはゾーンで勝負するということを徹底的に意識したこともあるでしょう。ストレートを活かし、変化球は最悪の場合、ど真ん中を目がけて投げれば、変化によってコーナーへ向けて変化してくれるという考えもあったかもしれません。

九里投手の左右別の被打率を見ても…

【左右別被打率】
対右打者 227打数55被安打 被打率.242
対左打者 260打数61被安打 被打率.235


このように、相手打者の左右問わず、平均的に抑えています。これはゾーンで、そして内角を攻めていること、さらに九里投手が持つ多彩な変化球で左打者に対しても横変化の逃げるボールがあることなどで、しっかり打たせて取るピッチングが出来ているためでしょう。

最後に…

【ホーム・ビジター成績】
ホーム 11試合5勝3敗 防御率1.74
ビジター 9試合3勝3敗 防御率4.75


昨季の九里投手はホームで圧倒的な強さを見せています。昨季は新型コロナウイルスの影響で、ビジターのゲームほどに、気を遣わなければならない部分も多かったというのもあるでしょう。

ただ、それ以上に9月28日、完封勝利を達成した試合の前、自宅を出発する前に、お子さんが「頑張ってきてね」と初めて言ってくれたそうです。そして、九里投手は何かから吹っ切れたように、さらに何か大きな力を手に入れたように、この日から絶好調となりました。

ご家族の支え、お子さんからのかわいい大声援が、九里投手のピッチングを後押ししたのでしょう。そんな力強い味方をつけ、キャンプでは第1クールから347球の投げ込みを行い、気迫十分です。今季は昨季達成できなかった2ケタ勝利実現に向けて、開幕から波が小さい、安定感を高めたピッチングを見せてほしいと思います。

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